組織オーガンバスの真価

摘出組織・臓器の研究はイレギュラーを極力除外するように設計されています

摘出された臓器や組織片は研究結果に影響を及ぼす可能性のある外的影響から解放され、管理された環境で研究することができます。温度、pH、栄養濃度、酸素供給はすべて制御可能であり、より確実な結果を得ることができます。

この分野の装置は、100年以上にわたる研究の歴史の恩恵を受けて、きめ細かく改良されています。装置の選択に関しては、「良いもの」と「悪いもの」の選択ではなく、最適化の問題です。

研究室のスペースが限られているならコンパクトな設計を

洗浄手段が限られているなら滅菌が簡単なモデルを

複数種類のオーガンバス実験を行う柔軟性が必要ならモジュール式と、様々なオプションがあります。

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Radnoti 1660 Series Hi-Tech Tissue Organ Baths

Radnoti

現在ADInstruments社のブランドであるRadnoti社は、40年以上にわたって最高級の研究用ガラス器具を製造してきました。Radnoti社は、長寿命、柔軟性、使いやすさを最適化したRadnoti Organ Bath Systemを提供しております。各装置は複数のガラス器具から構成されているため、研究の進展に合わせたセットアップの拡張、縮小、調整が容易です。モジュール式で高品質、信頼性の高いガラス器具は、Radnotiの設計の基礎となっています。

Radnotiオーガンバスシステムを詳しく見る

Radnoti

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  • 装置の初期価格はコンパクトな装置より高い。
  • ガラス器具は頑丈だが、プラスチックより壊れやすい。
  • モジュール式システムのセットアップは、コンパクトなシステムと比べて大変である。
  • 水温を維持するために、別途循環式恒温槽が必要である。


Panlab (Harvard Apparatus)

PanlabはHarvard Apparatusのブランドの一つで、コンパクトな4チャンバー型オーガンバスを製造しています。本システムは、コスト効率と省スペース性を重視して設計されています。オーガンバスの各チャンバーは外槽内へ完全に収められており、この外槽に加温した水を満たすことでチャンバー内の温度を維持します。限られた実験スペースや予算で運用するラボにとって、適した選択肢となる可能性があります。


  • 5、10、25、50 mlのチャンバーに対応。
  • 水位および温度の両方に対する安全センサーを搭載。
  • チャンバー近傍に配置された加熱コイルにより、組織サンプルへ到達する前に効率的な熱交換が行われる。
  • バッファーの注入および排出は電子スイッチによりバルブの開閉を制御。
  • すべてのチャンバーを同時に注入または排出可能。
  • すべてのチャンバーにオーバーフローポートを装備。
  • 装置内のチャンバーに酸素を供給するための追加ガスアウトレットを搭載。

  • 外槽に使用されているアクリル材は経年劣化による摩耗や白濁が生じる可能性がある。
  • バッファー液の飛沫が加温水中に落下し、藻類や細菌の増殖リスクが高まる可能性がある。
  • オートクレーブ滅菌には対応していない。
  • バッファーリザーバーは別途購入が必要であり、ウォータージャケットによる加温およびガス供給も個別に行う必要がある。
  • 外付けの温度コントローラーがスペースを占有する。
  • 組織固定や刺激用のアクセサリーの選択肢が限られている。
  • 金属製の組織フックは錆が発生する可能性がある。
  • 一部の部品が破損または摩耗した場合、該当部品のみの交換ができず、装置全体の修理または交換が必要となる。


Biopac Systems Inc.

Biopacは単体型の組織オーガンバスであるTISSUEBATH1を製造しています。本製品は単体構成のほか、2、4、8チャンバー構成でも提供されています。TISSUEBATH1は独立したユニット構造を採用しており、大型のシステム構成においても各ユニットが積み重ねられ、他のユニットから独立しています。


  • 各ユニットは独立したリザーバーを備え、比較的コンパクト。
  • 組織ポジショナーにマイクロメーター制御を採用。
  • 装置ベースに溝が設けられており、液体こぼれの影響を最小限に抑える設計。
  • 比較的低価格。

  • 組織バスおよび加温コイル以外の多くの部品にプラスチックが使用されており、バッファーリザーバーは経年劣化により摩耗や白濁が生じる可能性がある。
  • クランプ部に使用されているプラスチックが、長期使用により緩みや破損を起こす可能性がある。
  • バッファーリザーバーは水ジャケット構造ではなく、ガスバブラーも備えていない。
  • バッファーリザーバーの容量が小さく、再現回数が制限され、頻繁な補充が必要となる。
  • 各ユニットが個別のバッファーリザーバーを使用するため、管理の手間が増え、組織環境にばらつきが生じるリスクがある。
  • 各ユニットに個別のリザーバーがあるため、加温用の接続数が増える。
  • 加温水が長い距離を移動し、複数ユニットに分配されることで、均一な加温が得られないリスクが高まる。


自作によるガラス器具

欧米の多くの研究機関では1名以上の科学器具専門のガラス細工師が存在、もしくは外注できる体制にあります。これらの高度な専門技術者はホウケイ酸ガラスを用いて科学機器を成形します。これは一般的なガラス工芸とは異なりホウケイ酸ガラスの溶融温度が非常に高いため、製造コストも高くなります。

ガラス中のシリカおよび酸化ホウ素の含有量が高いことで、通常のガラスよりも割れにくく、化学的に不活性で、熱的にも安定しており、複雑な構造への成形や、製造後の修理・改造が可能です。

研究機関内のガラス細工師はこの分野の専門家であり、特注品や試作段階の複雑な実験装置の製作において非常に重要な存在です。ガラス器具に関するトラブルシューティングにおいては貴重なリソースとなりますが、問題が研究の技術的内容に踏み込む場合、その診断を支援する専門知識は持ち合わせていません。


  • 設計や仕様に基づいたホウケイ酸ガラス器具の製作が可能。
  • ホウケイ酸ガラス器具の調整、修理、改造に対応可能。

  • システムを完成させるためのガラス以外の部品を提供することはできない。
  • 実験セットアップやトラブルシューティングに関する技術的サポートは提供できない。
  • 製品寿命が不明確で、ガラス器具の不均一性に起因する問題が発生した場合、原因特定が困難になる可能性がある。
  • ガラスブロワーが引退した場合、または研究機関が当該部門を廃止した場合、継続的な対応が困難になる。
  • 将来的な拡張が必要になった際、市販システムとの統合が難しい。



組織オーガンバスシステムはすべてのラボに共通する万能な製品ではありません。各ラボの研究目的や運用条件によって、最適なシステムは異なります。しかし、Radnotiの組織オーガンバスシステムは、高い柔軟性と高品質な素材を備えており、研究内容に応じた構成に対応することが可能です。

安定した再現性のある結果を求める方、研究の進展とともに拡張・進化できるシステムをお探しの方、そして研究者の視点で設計された装置を必要としている方にとって、Radnotiは最適な選択肢です。

 

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